病院から、入院日程の連絡がきたので、職場に再度入院することを報告し、予定通り翌週木曜日の6月22日の指定時間に病院へ行った。
入院セットに抜かりはない。
前回の入院時に残ったTVカードも忘れない。
そういえば、前回の入院ではTVカードを4枚、計4000円、1200分ぶんも買ってしまっていた。
超の付くほどのテレビっ子は、入院中もテレビ三昧なのだ。
朝9時30分、外来外科到着
指定された外科外来に到着すると、平日の朝9時30分だというのに、待合はガランとしている。
2人ほど待合にいるが、両人とも大きなバッグを持っており、私と同じく本日入院だという事をうかがわせる。
しばらくすると診察室に呼ばれたが、先週対応してくれた外科部長のM医師とは違う先生だった。
医師より「担当のSです、明日の手術も私が対応します。」との紹介があった。
やっぱり、消化器内科の医師よりもとっつきにくい感じがする。
でも、そんなに悪い感じもしない(どっちなんだ、カニさん!)
術式の詳細は、この後10時30分頃入院病棟で説明しますので、入院手続きをとってください。
おっと、入院手続きの前に引き続き麻酔科の説明を受けてって下さい。
と話があった。
外科待合で待っていると、すぐに隣の麻酔科から診察室へ呼ばれた。
麻酔科の医師は、30前後と若い。
胆のう手術は全身麻酔です。
手術室には自力で入室してもらい、手術台で点滴から麻酔を投入します。
あと、麻酔後は人工呼吸器装着の為口から挿管します。
場合によっては、口内に傷が出来たり歯がかけたりすることがあるので、ご了承ください。
と、全身麻酔にかかる承諾書の説明を受けた。
何か質問は??
麻酔はいつ切れるのですか???
基本、手術後、手術室で覚醒させます。覚醒の確認が取れたら、その後病室へ移動します。手術室で意識が戻り、ぼんやりした中で病室移動となりますね。
とのことだった。
病棟へ移動
麻酔科の説明も終わり、外科看護師の案内で病棟へ移動した。
入院病棟は、前回入院した病棟の反対側だった。
今回は、ナースステーションの真向かいの病室で、4人部屋、かつ廊下側のベッドだった。
窓側のベッドが空いているのにもかかわらず、廊下側なんてちょっと残念。
後から知った事だが、手術予定の患者は廊下側にベッドを入れるとの事だった。
術後、ストレッチャーの搬入や、看護師が様子を見に来る時のために、ベッドを廊下側にし、効率化を図るためであった。
うたぐってごめんなさい・・・。
私は、退院してから、心の中で謝った。
さて、今回の同室の人たちはというと・・
★ 80歳はゆうに超えている、寝たきり老人のA。
★ 私のベッドの向かいには、これまた80代前半 くらいであろう、ちょっと元気な老人B。
という組み合わせだ。
だがしかし、この老人Bが、この後色々な面で私を悩ますことになるという事は、今はまだ知らない事であった。
でもでも?ここで一ついいことが・・・?
入院手続きで対応してくれた看護師さんは若く、ちっちゃくてかわいい感じだった。
その看護師さんは今回の入院中、私の担当だというのだ。
まじか、ラッキー♡
前回の入院時は個人の担当はなかったが、手術の時には一人ひとりに担当がつくのだろうか・・?
午前10時過ぎ、手術の説明
さて、入院手続きも終わり、病室でくつろいでいる午前10時30分過ぎ、外科医Sが登場し、談話スペース横の小さな部屋に嫁共々案内された。
術式説明を行うとの事だった。
S医師が胆のう周辺の臓器をさらさらっと描き、胆のうを肝臓からつながる部分から分断切除し、分断した管を、胆のうから十二指腸につながる管(いわゆる胆管)に接続することを説明してくれた。
今まで肝臓で生成された胆汁は、胆のう経由で胆管へ運ばれていたが、胆のう切除により直接胆管へ流れるということになる。
術式は、腸腹部切開はせず「腹腔鏡手術」によるもので、腹部から4本の内視鏡器具を挿入して行うとの事。
また、一番太い器具はヘソの穴の奥を小さく十字に切開し挿入するが、術後はヘソ穴が大きくなる可能性があるとの説明があった。
私のへそはそもそも腹に埋もれているので、ヘソが大きくなったり、多少の傷跡が残っても、誰も分からないだろうと思った。
他の3本の器具は右腹部みぞおちあたりや胃部のあたり3か所から数ミリ切開し挿入するとの図解説明があり、手術時間は90分程度との事だった。
医療法人晋真会 ベリタス病院 外科 HPより引用
術後、経過が良ければ4~5日で退院とのお話し。
ただし、胆のうが他の臓器と強く癒着していた場合は、内視鏡器具では切除できないので、その場合は腹部切開術に切り替えるとの説明もあり、その承諾書も書かされた。
切開術だと入院期間が延びるとの事。
『ん?入院期間が延びるのは困る!!保険請求の面で大変困る!!』
この期に及んで、保険請求が心をかすめる。
6月中に退院しなければ、医療費が!!
高額医療費が対象外に!!
あと、医師により、切除した胆のうを病理検査に回した際、悪性の癌が見つかる場合も稀にあるとの事、その場合は、転移などの検査を行わなければならない事等の説明も受けた。
・・・いやいや・・、胆のうがんは勘弁してほしい・・・・・。
と、心の中でつぶやいた。
明日8時30分には手術室に入ってもらいますS医師は説明を締めくくった。
私と嫁からの質問は特になく、医師にすべてを委ねるだけだった・・・。
③へ続く。
ご挨拶
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この物語は、職場の隣人「嘉仁(カニ)」のノンフィクション作品です。
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