データ管理にとても便利なオフィスのソフト「アクセス」。
マクロやフォームの作成も楽々できて、見栄えのいいレポートもテンプレートが沢山あって、ぱぱっと作成できちゃいます。
宛名ラベルや伝票フォームの差し込み印刷もウィザードでできるけど、ワードの文章に差し込んだような、送付状や送り状みたいなものはできないのだろうか??
と思ったことはないですか??
これ、割と簡単にできて、知ってる人も多いと思うのですが、アクセスのハウツー本には載っていないことが多いので、今日は記事にしてみました。
アクセスを使い始めて、ある程度レポートをいじれるようになった頃の方向け記事です。
同じ疑問を持ってるけど、あのレポートに、データと関係ない文字を沢山、それも見栄えよく表示させるにはどうやっているんだろうという方は、読んでみてください。
アクセスのファイル内で、ワードのような送付状を作るには、ラベルで文章を書く
アクセスである程度データ管理ができるようになると、お仕事の内容にもよると思うのですが『このデータをこのままワードの送付状とかに差込み出来ないかな・・?』とか『このデータをこのままあの台帳に転用できないかな??』と思う時があります。
アクセスには簡単にレポートが作れるように、沢山のテンプレートが用意されていますし、自分でテキストボックスを挿入し、そこにクエリのデータをはめ込むことも可能です。
そこまでできたけど、ここに、ここに「拝啓貴社ますます・・」的な文章を入れたいんだよ!!
弊社の住所や担当者を入れたいんだよ!!etc.
それで、宛名やデータは、既に入力してあるクエリから引っ張りたいんだ!
という事もありますよね。
送付状だけワードで打ったり、アクセスのデータをエキスポートしてエクセルやワードに差し込む事もできますが、面倒だから、出来ればアクセスのファイル内でどうにかしたい!
そんな時。
文章は、ラベルで打ちます。
ここまで読んで、『あっ、そうか!』となった人は、今日の記事は終了です。
何となく分かったけど、もう少し読んでくれる人は、もう少し読んでね。
アクセスのラベルは、テキストボックスと繋がってなくてもよい
アクセスのレポートは、「ラベル」と「テキストボックス(コントロール)」 から成り立ちます。
ここでいう「テキストボックス」は、クエリやテーブルのデータをはめ込むための箱なので、ワードやエクセルのテキストボックスとは、意味が違います。
なので、テキストボックスに文字を直接打ち込むことはできません。
(後述しますが、式を書くことは可能です。)
テンプレートを使ってレポートを作る場合、テキストボックス(コントロール)には既にデータが入っているので、特にデータソースの指定などは必要ありません。
レポートデザインなどでテキストボックスを入れる場合、データの指定は「プロパティ」から指定する事ができます。
通常 、ラベルはテキストボックスとセットになっていて、テキストボックスのデータが何なのかを示すために使用されます。
でも、レポートのデザインに直接ラベルを貼り、そこに文字を打ち込むことも可能です。
コントロールと関連付けられていないと、ラベルにエラーのマークが出ますが、そのうち消えるので、これは無視しても大丈夫です。
ラベルの貼り方
それではここで、レポートのデザインからラベルを貼りつける方法を図解付きで説明します。
1、レポートをデザインから作成する。
レポートの元になるクエリを作ったら、レポートをデザインしてみましょう。
レポートは、ウィザードではなく、「空白のレポート」または「レポートデザイン」から立ち上げます。
2、ラベルもテキストボックスも、上部リボンの「デザイン」タブから使用可能
写真が見づらくて申し訳ないのですが、ラベルやテキストボックスを個別に作る場合は、ツールはここにあります。
「ラベル」は、レポートに置いたらすぐに文字を入力しないと消えてしまうので注意。
フォントやポイントは、文字を書いた後ラベルをクリックして、書式で指定することもできます。
ラベルの枠線は、透明に設定することもできます。
この辺は、エクセルなどと同じですね。
行間の調整や文字の右寄せ、左寄せ、均等割りなどもプロパティから設定できるので、かなりワードの文章のように作り上げることが出来ます。
但し、文字間の設定はできません。
ひとつのラベルで数行にわたる文章を書くことも可能ですが、印刷プレビューとデザインビューで、見た目にかなり誤差が生じるので、数行の文章を書くときは1行ごとにラベルを貼り付ける方が後々楽で仕上がりもいいのでおススメです。
文章は、ページヘッダーの部分に入れます。
レポート作成ワンポイントおまけ
今日の記事は以上です。
レポートの事を詳しく書くと、多分ライトノベル位になってしまうので、今日はピンポイントで記事にしました。
アクセスを使い慣れれば普通にできるようになりますが、ウィザードやマクロビルダーなど一通り使えるようになった頃、私自身がこんな疑問を持ったので記事にしています。
これ、意外と本には載ってないんですよね・・。
ネットの画像ではヒットしたけど。
レポートの作り方は様々ですが、この様な方法を駆使して作り上げれば、アクセスでデータ管理しているファイルをそのまま差し込んで、送付状の他にも、見積書や請求書、納品書の作成も可能です。
テキストボックスには、式を入れることが出来る。
上の写真で、「=date()」と書いてある部分があります。
ここはテキストボックスですが、コントロールはクエリから関連付けられていません。
テキストボックスには、直接式を入れることができます。
この式はデート関数ですね。
印刷をした日付が自動で表示されるようになっています。
その他にも、〇〇の値が〇〇なら▲を表示させよというような、IF関数(アクセスの場合はIIF関数)を指定することもできます。
紐づけさせるデータは白にすると、印刷されない。
このレポートのデザインには、真っ白な四角がいくつか見えますね。
これも、テキストボックスです。
マクロボタンを使う場合など、IDなどの主キーでデータを紐づけさせますが、レポートにはIDを表示させたくない場合があります。
この場合、フォントを「白」に指定すれば、普通の紙なら印刷されません。
ちょっとダサい感じですが、そうなんですよ。
また、テキストボックスに条件式を入れる場合、その条件の元になるテキストボックスをレポートに入れなければいけないのですが、それも表示させたくない場合は、フォントを白に設定します。
そうすると、写真のようなデザインになるんです。
レポートに一覧を付けたら、勝手に代替の色がつくけど、いらない・・。
この様なレポートで、一覧表を入れる場合、勝手にデータに縞々の色がつくときがあります。
それは困る。
シンプルな黒のみの一覧にしたい!
という場合、プロパティーシートで設定します。
プロパティシートの、「選択の種類」の欄を「詳細」にすると、下の方に「代替の背景色」という項目があります。
そこを「なし」に設定しましょう。
最後に
アクセスは、文章作成ソフトではないので 、ワードのようにパパパッとキレイな文章を作る事はできませんが、コツをおさえればかなり美しく体裁を整えることができます。
アクセスでレポートの箱を作ってしまえば、マクロボタンなどで簡単に印刷までできてしまうので、エクセルなどにエクスポートするより楽になりますよ。
また、一度できてしまえば複雑な作業をすることもないので、PCに弱い人がお手伝いに来たりしても、教えるのがすごく楽になります。
出来る人からは『何でこんな事記事にしてんだ??』という感じですが、初めは誰でも通る道かなと思って(#^^#)。
それではまた。
読んでいただきありがとうございました。