こんにちは、かたせうみです。
本日1月11日から『クリード2』が公開されます。
TVCMで、お父さん方が号泣している姿が映し出されていますね。
なんでいつもこういう宣伝の仕方するかな??
と、憤りを感じつつも、ロッキーシリーズは好きなので早速鑑賞。
因みに、ロッキーは好きでも、私のロッキーシリーズは「4」で終了しています。
「5」「ファイナル」と、前作「クリード」は未鑑賞・・。
「クリード」だけでも見ておこうと思ったのですが、プライム有料だし、Huluにはなかったので、結局見ないまま本日を迎えました。
前作「クリード」は、非常に評価の高い作品です。
『クリード2』簡単な説明と感想
はい、それでは『クリード2』の感想 ですが、「まぁまぁ」でした。
作品は悪くないんですが、見ている自分に、後半まである迷いがあったからです。
前作の「クリード」はちょっと違うみたいですが、多くの方が想像する通り『クリード2』は、ドラマパート、トレーニングパート、ファイティングパートと何となく分かれています。
ドラマパート→悪くない
トレーニングパート→なかなかいい。
ファイティングパート→すごくいい。
といった感じです。
ヘビー級ボクシングのファイティングシーンや、チラリと映るラウンドガールの豪華さやスタジアムの雰囲気も贅沢。
筋肉が浮き出たヘビー級ボクシングの肉弾戦は迫力の一言。
普段、ボクシングどころかK-1やレスリングも見ない私でも手に汗握っちゃいます。
但し、「ロッキー」シリーズで味わうようなカタルシスは今回ありません。
もうナンバーついてないし、ロッキーでもないから比べるような表現は避けたいけれど、対戦相手が「人を見下した驕れるチャンプ」でなかったのが要因でしょう。
あと、曲かな~。
劇中はいいんですが・・・・。
好みかも知れないけど、さすがにこの映画にあのエンディング曲はないよと思う・・。
以下、ネタバレ含みます。
「CREED2」パンフレット表紙より引用
ロッキー4からの因縁の対決
今回、主役のアドニスが闘う事になるのが、「ロッキー4」でアドニスの父親アポロを倒し、そのままアポロを還らぬ人としてしまった、ソビエト(当時)の選手イワン・ドラゴの息子ヴィクターです。
「ロッキー4」、私は好きなんですけど、当時米ソ関係がちょっと緊迫していて、アメリカの仮想敵国はソ連だという事が、あからさまに押し出されたプロパガンダ要素満載の映画が多数ありました。
ロッキーシリーズも、4で対戦相手がソ連の選手であった事や、作品内容に政治臭がするという事で、日本の評論家からは「ロッキー、お前もか」とか「スタローンが小賢しい作品にした」みたいな不興を買っていました。
そして、今回もちょっとだけそんな政治的臭いをさせています。
さて、時は流れて現代、今度はドラゴの息子と、ドラゴに試合で殺されたアポロの息子が闘いますが・・。
ロッキー4、その後のドラゴ親子は・・
母国開催であった大きな試合で、ロッキーに大敗した イワン・ドラゴは国を追われ、富も名声も失い、ウクライナのキエフで肉体労働を強いられています。
「国をなくし」とか言ってたから、『ソ連がなくなっちゃった事かな?』と思ってたけど、試合に負けてロシアにいられなくなったのか。
ソ連て怖い国だねぇ・・・。
豊かなアメリカの景色と、寒々しく貧しいウクライナの景色が対照的です。
ドラゴ(親の方ね)には一人息子がいたので、自分を捨てた国や妻を見返し、雪辱を果たすために、自ら息子にボクシングを仕込みます。
あの、シーナイーストンにそっくりだった奥さん、いなくなったのか・・・。
ヴィクターは、星一徹張りの厳しい父親の指導に耐え、母を見返すためと、父のかつての栄光を取り戻すため、臥薪嘗胆で場末の闘技場で試合を繰り返します。
こちらも、アメリカの煌びやかなスタジアムとは対照的です。
ハングリーとかストイックとか、そういう言葉でくくる事ができない貧しい環境、「父子は手を取り合って仲良く」ではなく、父はあくまでも厳しく、褒めることはしない・・。
そんなこんなで、地下で強くなったヴィクターは、アメリカでアドニスと一度対戦します。
一方チャンプになったアドニスは
一方、作品冒頭でチャンプになったアドニスは、恋人のビアンカにプロポーズ。
順風満帆な人生を歩み始めたところで、プロモーターからドラゴ息子との試合カードを示されます。
アドニス・クリードにしてみれば、ドラゴは父の仇ですから、当然闘いたい。
しかし、ロッキー(ロッキーの話がやっと出てきた)は、色々な思いから試合を反対。
今回はセコンドにつかないことになります。
それでは、感想を思うままに書いていく
物語のベースを説明したところで、感想です。
ドラゴ親子の厳しい鍛錬、ダウンをとっても優勢でも、「ベストを尽くしているのに何故相手はまだリングに立っているんだ。」と、一度も息子を褒めない父。
それほど貪欲になっているという事ですが、お国柄ですか?
対して、アメリカはきっともうメンタルトレーナーとかが普通にいる環境で、スポーツ指導も既に変わっている。
素人目にも「対照的だなぁ」という所。
でも、国を追われたあげく、貧しい環境でそれだけを頼りに生き抜いてきた親子の姿は痛々しく辛い。
アドニスの自分探しは想定内。
話の内容を詳しく書くことは控えますが、これは多分、ヴィクター側に肩入れするように作っているんだと思います。
だから、単純にクリードだけを応援できず、気持ちがもやもやしたまま、視聴者は最終決戦を迎える。
素直に主人公の勝ちだけを祈り試合を見つめる事は出来ないまま、ラウンド後半。
この気持ち、どうしてくれるのさ!!
しかし、そんな展開に変化が
もやもやしたまま、悩んだまま話が進むとともにラウンド後半、やっとドラゴから息子へ「よくやった。」の一言。
ええ、この瞬間、私の心から重い石が一気に軽石くらいになりました。
そして、ドラゴが不利になると席を立つ元母親とロシアの面々。
ひどいよ!!!
こんなのってないよ!!
死闘の末、混乱の試合の結果は・・・・。
ああ~、おじさんたちが泣いてたのはここか・・、ずいぶん待たせやがって・・。
物語最後、ドラゴ親子がチラッと映ったり、疎遠になってた息子の家をロッキーが訪ねたり、なんだか、ロッキー4をリアルタイムで映画観賞した者からすれば、思えば遠くへきたもんだ。
この道をゆけばどうなるものか、危ぶむなかれ、危ぶめば道はなし、踏み出せばその一足が道となり、その一足が道となる。
迷わず行けよ 行けばわかるさ。
BY アントニオ猪木
「ロッキー」シリーズで得られる、何物にも代えがたい爽快感は、本作では得られませんでしたが、「クリード2」は、これでいいんだと思います。
ロッキーシリーズにとらわれてはいけないよね。
でもさ、つくづく自分は簡単な話が好きなんだと思いましたね。
ていうか、ロッキーシリーズのカタルシスってもう、いう事ないよね、音楽、展開、演出素晴らしすぎる。
クリード2見どころ
最後に、「クリード2」の見どころです。
やっぱり、最後のファイティングシーンは手に汗握り、力が入ります!!
これもう、間違いなし。
2人の鍛え上げられた筋肉と筋肉のぶつかり合い、大迫力です、やっぱり映画はこうでないとね。
次は、リングインの場面です。
ボクサーを筆頭に、屈強なセコンドやメンズを従えてのリングインのシーンは、これからの試合への期待を否が応でも盛り上げます。
アドニスは、妻となったビアンカの歌の先導によって登場。
カッコいいですね、歌詞もいい。
ビアンカ役のテッサ・トンプソンは、「マイティ・ソー/バトルロイヤル」にヴァルキリー役で出演していた「酒は止めない」といっていたおねーちゃんです。
「CREED2」パンフレットより、写真向かって一番右がテッサ・トンプソン
そして一番は・・、ほんの僅か数秒のあのシーンでしょうね・・、救われた。
「クリード2」は1月11日公開です。
映画に迷ったら、見に行ってみてね。
読んでいただき、ありがとうございました。