世の中には、ASMRという、音フェチたちの特別なコンテンツやカテゴリーがありますが(唐揚げをあげる音とか、パリパリという咀嚼音を楽しむコンテンツ)、私は本当に他人の咀嚼音がダメで、その食べ方によっては100年の恋も冷める感じです。
2021年7月から、待望の『孤独のグルメ』の新シリーズ「シーズン9」も始まっていますが、私は2シリーズ前位から、その咀嚼音のため、見ていなかったんですよね。
主演の松重豊さんは、雰囲気がとても良い俳優さんだし、原作の五郎より、人柄もとても良い感じ。
余談ですが、原作の『孤独のグルメ』の主人公「井之頭五郎」は、お酒を飲む人を蔑視していて、それはいいのですが(本当はあんま良くない)、スノッブで、ちょっといけ好かないような人物像です。
でも、作者の久住氏は毎回番組の終わりでお酒を飲むという体たらくっぷり。
このストーリーのコンセプトはどこへ??って感じでした。
余計な話が過ぎましたが、ある日、『孤独のグルメ』第9シリーズを、ワイン片手にぼんやり眺めていた所、五郎の咀嚼音が全く聞こえてこないことに気づきました。
しかも、松重さんの食べ方が、ハリウッド俳優並みに美しくなっている!!
映画『ラ・ラランド』で、主人公のミアは、恋人の家族との会食で、一切顔を下に向けることなく、正面を向いて、ぱくりと野菜を口に運び、その咀嚼中、唇を開くことなくかみ砕いていますが、そんな感じです。
私は『えっっ??』と思って、思わずGoogle先生に聞いてみましたが、それまでの演出である『食事シーンを美味しそうに見せるための咀嚼音』について、不快感を感じていた人が、予想に反して多かったようですね。
日本には、蕎麦をすする文化もありますが、それまでのシーズンでは、食べ物を食べる音を上から被せて、よりオーバーに表現させていたことが、非常に賛否両論となっていました。
私個人の感想で言えば『あり得ない』位です。
個人の好き嫌いはあると思うけれど、私はやはり、ASMRは、それを好きな人が、それ専用のコンテンツで楽しむというのが、一番いいのかなと思いました。
だって、今日の『孤独のグルメ』は、とても落ち着いて見る事ができた。
今日はね、ただそれだけのお話。
ちょっとばかり松重氏のキャラと違う、スノッブな井之頭五郎を読んでみたい方はこちらから。
それではまた。