私の大好きな行楽スポット「長沼」。
源泉かけ流しの鄙びた温泉があったり、野菜や食べ物が充実している大きな道の駅があったり、美味しいビュッフェがあったり、カントリー調の素敵なレストランがあったりと、札幌から車で1時間位なのに、旅行気分と非日常を味わえる、とても素敵な場所なんですが、ここにはなんと、ハイキングノリで楽しめる、比較的初心者向けの山もあるんです。
初心者向けと言いながらも、雪解けの早い時期から登れる山という事で、山好きさんの間でも、ひそかな人気になっているらしい。
今日は、冬からずっと気になっていた「馬追山」にバードウォッチングとトレッキングに来ています。
長沼については、こちら⤵の記事をご覧ください。
マオイの名水横の登山口から出発します
ながぬま温泉の近くに、名水を汲める「馬追の名水」という場所があります。
そして、そのすぐ横に、名水コースの登山口があるのです。
馬追山の登山口は他にもいくつかあるのですが、比較的車が楽に停められる名水コースは、登山の前に、水筒に美味しいお水も準備できるというおまけつき。
今日はここからスタートします。
登山口は「F」。
E登山口は、現在閉鎖されて、通行はできなくなっています。
なんか残念・・。
一応の頂上は「靜台(しずかだい)」と言う所らしいのですが、自衛隊の基地があったりという理由などから、この山の本当の頂上には、一般人は行けない事になっているようです。
また、靜台からそのままDへ下山して、次の登山口から「長官山」を目指すのもスタンダード・・、というか、物足りない登山家さん達の人気コースらしいのですが、私には無理っぽいので、素直に靜台から同じコースを下山する事とします。
それでは出発!
F登山道に入ると、ESCの森という看板が・・
入り口に「レクリエーションの森」と書いてあるから、お遊び感覚で結構舐めてたんだけど、初めから急な坂道です・・。
鳥の声は聞こえるし、キツツキがつついた跡とか、巣の跡のようなものが木に散見されるので、野鳥は普通にいそうだけど、藪が少ない上、多くの木が背が高く、下に枝が無いので、残念ながら近距離に鳥が止まってくる感じはありません。
それと、道が結構登山な感じなので、ゆっくりバードウォッチングするって感じではなく、野鳥を探すのは難しい状態。
仕方がないので、取り敢えず、その辺の昆虫を撮影してみる私。
でも、森の中はとても気持ちがいいです。
登山道の坂道を上り、ちょっと進むと右手に綺麗な看板が・・。
「ESCの森」と書いてあります。
登山道は、こちらではありません。
こっちへ進むと道に迷うか、別の出口へ出そうだけれど、興味あるので行ってみます。
割と整備されている木の階段を登って行くと、上がちょっとした広場になっていて、東屋がありました。
何だか、ロードオブザリング的ファンタジー味があります。
せっかくなので、東屋で休憩・・。
(登山道入って10分も経過してないんだけど・・)
ESCの森は、この広場で行き止まりのようになっており、ここで終了のようです。
巣箱が数個設置されているので、登山目的でないなら、ここでじっくり鳥を待つのもいいかもしれませんね、座れるし。
ただ、私が行った6~7月の時点では、巣箱が使われている様子はなく、ここにはあまり鳥の群れなどは来ない感じでした。
さて、ESCの森が何なのか分かった所で、再び階段を降り、もとの登山道へ戻ります。
鳥がいなくて残念だったけど、なんと、山頂からの帰り(午後2時頃)に、ここでキビタキちゃんに遭遇。
トボトボ帰ろうとしたところに、すごい囀りが聞こえてきたのです。
鳴き声を頼りに注意深く観察すると、キビタキの若鳥が一人で囀ってました。
羽毛がまだぽわぽわで、いかにも若鳥って感じですね。
それにしても、キビタキのオスは、いつ見ても可愛いなぁ・・。
はい、帰りの出来事ですが、これが本日のハイライトでした。
馬追山の登山道を進むと、ほどなくしてせせらぎとトンネル
ESCの森を経て、急な坂を登り切った所で、暫くは、少し緩やかで平坦な道に、登山道は変わります。
歩いてゆくと、川のせせらぎ。
大きな川ではないけれど、登っているからこそ見られる、小さな渓流に出くわします。
登山やトレッキング、キャンプなどをしないと、なかなかお目にかかる事のない清らかな渓流は、とても涼しげで、ここで一気に今日のQOL爆上がりタイムです。
今日はすごく天気が良かったので、何をせずともすごいコントラストの写真が撮れた!
風景写真て、自分で撮影するほどの興味はないんだけど、思いがけずよい写真が撮れると嬉しいもんです。
さて、川のせせらぎに癒されながら進むと、馬追山名物の、トンネルに行きつきます。
ていうか、私はバリバリ登山道だと思ってるんだけど、「遊歩道」らしいです、ここは。
馬追山名物のトンネル~!
この上も普通に通れるのだけれど、自衛隊の基地内という事で、一般人は進入禁止となっています。
という事で、トンネルがあるらしい。
こういうのがあると、冒険心がくすぐられますねw。
一応、この登山道にはトンネルがあるとは調べていたのですが、もっと、後半のイベント的な感じでトンネルがあるのかと思っていました。
意外に序盤でビックリ。
というか、序盤と分かったのは、暫く歩いてから。
次の案内板が出るまで、「頂上まであと少しだ~!楽勝!」とか思ってた・・。
トンネルのあと、暫く平面だったり、アップダウンが激しかったりする道を進みます。
小川もあります。
トンネルから結構歩いたぞ・・。
意外と、ホントに・・、登山だ・・。
普段、山に登り慣れている人からは、多分すごく歩きやすいコースだと思うんだけど、ちょっと舐めていた私は、意外と登山な事にビックリ・・。
言い訳ですが、ウェアはちゃんとスポーツ用のテーピング効果のあるレギンスとか履いてきました。
トンネルからしばらく歩いた後、出てきた道案内がこれ・・。
おおお・・・、あと1.8キロはがんばらないと~~(涙)。
歩き続けると、登山道の分岐があります。
ちょっとひらけた場所にでたら、分岐点。
私が目指す「靜台」までは、あと400メートル。
G登山道方面へ下るなら、反対方向となります。
よし・・あともう少しだ・・。
あ、あれ??
鳥には出会わなかった・・、ていうか、撮影可能な場所では、鳥には出会えなかった・・。
・・、いや、そうじゃなくて・・。
確かにナイスポイントでの鳥watchingはできなかったんだけど、思わず登る事に集中してしまった・・。
そこに山があるから、挑むだけ・・。
という事で、昆虫と木の写真をのっけときます。
木の枝に苔が生えて、そこに新たな緑が芽吹くの、不思議ですね。
急な山道を登ると、靜台に到着
さて、もうすぐ靜台だという所で、急に道が険しくなります。
山道の角度が・・、急坂に・・。
ストックが無いと、キツイわ~~・・。
しかし、ストックがあった所で、カメラ持ってるし、邪魔なだけかもしんない・・。
まさかこんな・・、急な坂が最後に待っているなんて・・。
ホントに・・、トレッキングとかハイキング感覚で来ると痛い目見る・・。
これは・・、れっきとした登山なのでは・・。
ひぃひぃ言いながら登りきると、そこは、何度もネットで検索し、見慣れた頂上の風景。
馬追山の頂上「靜台」。
ここで、ひとまずの目的地へ到着したことを確認。
広場などにはなっていないけど、ベンチが3つ4つあり、休めるようになっています。
ここでやっと昼食。
別の登山道からやってきた人も、ここで一旦休むようで、先客や後から来た登山客など数組が、一同に休憩しています。
今日も、マイブレンドで炊いた雑穀おにぎりと、ゆで卵。
それから、熱いお茶。
冷たい飲み物も持っているけど、お米には、いくら暑くても熱いお茶が合う。
靜台からの眺めはこんな感じで、すごくいい景色という訳ではないけれど、長沼の田園風景を見渡せます。
靜台に到着したなら、ここから別の登山口へ下って、次の山を目指すのもいいし、同じルートを下るもよし。
長官山を目指す場合は、車二台で来て、登山口と下山口に車をそれぞれ停めておくと、帰りが楽なようですよ。
私は同じルートを戻りますけどね。
さて、私は、鳥や川を撮影しながらの登山で、使った時間は行き2時間半、帰り2時間と言ったところ。
野鳥はあまり撮影できなかったけれど、ちょっとだけ撮れたこちらの写真を良かったら見て下さいね。
わぁ~、可愛い!!!
ムシクイ系の若鳥かしら、やっぱり、毛がまだぱやぱや。
馬追山に行ったのは7月の初旬でしたが、この他に見られたのは、アオジやハシブトガラなどでした。
成長した鳥は、毛並みも揃ってて、色がある鳥はコントラストも綺麗に出るけど、若鳥はまた、可愛くてたまらないですね。
重くて高かったけど、400㎜のレンズ買ってよかった・・。
馬追山、最後のお楽しみは、ながぬま温泉で
馬追山は、登山道もちゃんと整備されてて歩きやすいし、道も難しくなく、ポイントポイントでちゃんと看板も立っているので、遭難する確率は少ないと思います。
看板が頻繁にあるという点では、野幌森林公園より親切な感じもします。
でも、舐めてかかると意外と登山でした。
野鳥観察という面だけで言うと、正直あまり適さないかもしれませんが、晴れた日に行くととても気持ちがいいので、長沼町に近い方は、是非トライしてみて下さい。
F登山口では湧水も汲めますし、そこから5分車で走れば、源泉かけ流しの鄙びた温泉宿「ながぬま温泉」に寄って、日帰り温泉を楽しんで、汗を流してから帰る事も可能です。
ええ、私は勿論ながぬま温泉にじっくり浸かって帰りましたよ。
登山はカロリーも消費するし、野鳥に出会う確率がもっと高ければ、ここは最高のロケーションなんだけどなぁ・・。
また、秋にでも来てみるか。
皆さんも、是非立ち寄ってみて下さいね。
それではまた。